ウォールデン7 – スペイン、バルセロナ

ウォールデン7の写真を初めて見た時のことを覚えています。それは、ヴィラ・エクストラムロスに宿泊した夏で、モノクルに掲載された記事でした。こんな建築が本当にあるのだろうか、と目を疑いました。集合住宅というよりも、ソード&サンダル映画(*)の壮大なセットのようだったから。

* ソード&サンダル映画…古代ギリシャ、ローマの神話的世界を描いた冒険映画。

この巨大な建築は、1975年にリカルド・ボフィルのタイエ・デ・アルキテクトゥーラによって建設されました。当時は、その先見性にもかかわらず(あるいは、そのせいで)、不評だったようです。

それから何度も写真は見ましたが、実際に建物を訪れた時の衝撃は想像以上でした。強烈な感覚をもたらすこの場所で、まず驚かされるのは、その大きさ。要塞のような輪郭を描き、入り口はとても高くて狭い。中に入ると、建物の線が網目のようにあらゆる方向へと伸びている。そして感覚は混乱し、その構造の複雑さに呆然とさせられます。一つ一つのパーツが周囲を動き回っているように感じ、まるで、宝石箱の中を歩いているかのよう。人間の論理的思考を超える、全知全能の創造主が作り上げた世界に迷い込んだみたいに。通路はありきたりなつくりですが、それぞれのパースペクティブ(遠近法)が異なり、上に行ったり下に行ったり、曲がったりして、もはや迷子になったのも同然です。あてもなく進んでいくうちに、豊かな色彩に催眠術をかけられ、タイルは不思議な色調を帯び始め、ターコイズとブルーの中で溺れるような感覚に陥ります。さらに上階へと進むにつれて、歩みが次第に遅くなっていきます。地上のはるか上空にある吹きさらしの廊下では目眩を覚え、巨大な建造物の側面に開いた大きな穴から吹き出す強風に、身体を揺さぶられます。身の危険すら感じながら、建物の中心に位置する、頂上のテラスにようやくたどり着きました。そこから降りる途中、私の訪問に興味を抱いたのか、住人の一人が声をかけてきました。「こんな環境で生活しているなんて、驚きです」と私が言うと、彼女は照れくさそうな笑みを浮かべて、「まあ、そんなに悪くないわよ」と答えたのでした。

ウォールデン7は、バルセロナで見た中で最も驚き、強烈な印象を受けた建築の一つです。

ウォールデン7へは、バルセロナ中心部から、タクシーで行くのがおすすめです。
私有地なので、門は施錠されており、中に入れてくれる人がいない限り、入ることはできません。
すぐ隣にはタイエ・デ・アルキテクトゥーラのアトリエ「ラ・ファブリカ」があります。このアート作品のような建物は、予約すれば見学ができます。残念ながら、私たちが訪れた時は、直前にキャンセルとなってしまったのですが、見る価値のある建築だと思います。
また、ウォールデン7についての建築学的な情報については、Misfits’ Architectureのブログを読むことをお勧めします。