沖縄、南城

この旅は私にとって、特別な思い出です。まるで楽園を見つけたみたいに。沖縄へ行こうと決めたのは、昨年の冬の最中、半分思いつきのようなものでした。「素朴な質問」というタイトルのメールで、「沖縄に行ったのは一昨年の何月だった?」と友人に尋ねたことがきっかけでした。そして返事を待つ間、沖縄旅行についてAirbnbで調べてみたのです。そこでマリとコウジの家を見つけた時には、私の心はほぼ決まっていました。楽園が待っている、行かなくちゃ。もしかしたら、ここに引っ越しちゃうかもしれない!

沖縄の首都、那覇から車で30分、南城のその家は海まで歩いて数分のところにありました。果樹園に囲まれた静かなエリアですが、人里離れているわけではありません。沖縄伝統の家屋をイメージした焼杉板の現代的な平屋で、大きな掃き出し窓がハンモックの掛かるベランダにつながっています。シンプルなインテリアとハンモック、他に必要なものなどないでしょう。ハシゴを登ると現実とは思えないような夜空を望む「ムーンルーフ(月の屋根)」、ハンドメイドの陶器、マリの娘さんが差し出す小さな人参…これだけでも幸せな気持ちでいっぱいですが、さらに果樹園を通り抜け、コウジの父が営む浜辺の茶屋で澄んだ海を見下ろしながら朝食をとり、奥武島まで歩いて紅芋の天ぷらを食べ、夕暮れ時に食堂かりかのネパールカレーを食べる…小さな楽しみを挙げればきりがありません。そこでこの素晴らしい場所について、マリとコウジに聞いてみることにしました。

この家を建てた経緯は?

マリ:コウジと彼の姉が、祖父からこの土地を譲り受けたので、ここにそれぞれの家を建てることにしたんです。当時、コウジは独身だったので、彼の家は家族向けというよりも、「シングル男子の理想の家」になりました。その後、姉が結婚して本州に行ってしまったので、私たちは空いていた姉の家に引っ越し、コウジの家をAirbnbで貸し出すことにしました。ちょっとめずらしいデザインの家なので、たくさんの方に利用していただいています。

マリさんは、コンクリート建築が当たり前になっている沖縄では、新しく木造建築が作られることはほとんどなくなったと言っていましたね。この家の建築や雰囲気を着想する上で、何か参考にしたものは?

マリ:コウジは、建築家の中村好文さんが設計するシンプルな木造住宅が好きなんです。ワンルームの平屋のアイデアは、中村さんが設計した家を参考にしました。予算が限られていたので、素材や構造はかなり簡素になりましたが、とても素敵なつくりで気に入っています。

マリさんは、沖縄生まれではないそうですね。沖縄のどこが好きですか?

沖縄の自然が大好きです。海だけでなく、緑も豊かです。ここに住んでいる人たちは、毎日の生活を楽しもうとしているのを感じます。東京のような大都市に比べると、時間がとてもゆっくりと流れていますね。

コウジさんはここで生まれたのでしたね。沖縄が特別な場所である理由は?

よくわからないです。多分、海の美しさかな。でも時々、なんでこんなに世界中から人が集まってくるんだろうと思うことがあります。

お気に入りの地元名物や、おすすめのお店を教えてください。

コウジ:テビチ(豚足)ですね。沖縄料理屋ならどこでも食べられますよ。

マリ:友達のお店のUsi no ibukuroがオススメ。事前に予約しないと入れないほど人気のお店です。

沖縄で一番好きな季節は?

春ですね。暑すぎないからたくさんの花が咲くし、野菜も豊富です。

沖縄本島以外で好きな場所はありますか?

竹富島。私たちの宝物です。

 

レンタカーを借りるなら(手続きはとても簡単なので、借りることをお勧めします)、沖縄はドライブの旅に最高のロケーションです。ありがちなビーチリゾートとは違う、素晴らしい経験でした。3泊の旅では行けなかった場所や、目星をつけていた全てのレストランを訪れるために、もう少し長く滞在したかったくらい。そして何よりも、マリとのおしゃべりや彼女の家族に会ったことが本当に楽しかった。マリは、妊娠中にフランス南西部の農場でフォトグラファーとして1ヶ月間写真を撮っていたこと、そして別の生き方を求めて沖縄に来たことなどを話してくれました。こうやって地球の反対側の人々との共感が生まれるたびに、いつも驚かされます。私と沖縄のつながりは何かと聞かれたら、まさにこのことです。